各国のUIを写真に収めたものだけ並べてみました。
UI(ユーザーインターフェース)は、機械と人をつなぐ大事な役割を担います。人が機械に合わせるのか、機械が人に合わせるのか、いろいろ取り組みに違いはある分野ではありますが、UIの印象は、国の印象も左右する要素であると思います。
単に見た目のデザインだけでは無く、操作体系のデザイン、それを取り巻く料金体系などのルールデザイン、物理的動線など様々なものが影響してきます。
スウェーデンの空港アクセス列車
スウェーデンのストックホルム近郊の国際空港から列車で都心部に向かうのが最も速いのです。
色と券売機の色が一緒なので券売機がすぐに分かります。この券売機の写真は2008年のものです。現在は券売機がダークな色になったようです。単一路線なので、カードを入れる、画面で人数を選ぶだけで買えます。非常にシンプルです。
ドイツの支払機
これが何の支払機なのかよく分かっていません。しかし、工業製品感がすごく、質実剛健な印象です。日本のもこれに近いですね。
台湾の高速鉄道券売機
これも、紫色で統一されているので、すぐに分かりました。
この券売機で買うと、下の写真のようなトークン(コイン状のもの)が出てきますので、それを改札機に通せば通れます。スウェーデンもそうですが、色が統一されていると、間違いないなという安心感があります。
そういえば、この券売機では、クレジットカードが使えませんでした。
しかもその時NTDの高額紙幣しか持っていなかったため、券売機には入らず、駅員さんに言ってくずしてもらいました。
空港直結の列車ですがクレジットカードが使えないのは注意です。
台湾空港内の自動販売機
台湾桃園国際空港内にある自動販売機です。おっとこれもクレジットカードは使えません。
NTDコインを持っていなかったので、諦めることに。
ラインナップやデザインは日本とほぼ同じですね。カルピスウォーターもあります。
カナダ・バンクーバーの市バス券売機
クレジットカードも使えるし、まあ普通に使えました。
compassカードという乗り放題チケットを買ったので、細かな料金体系を気にしなくても乗ることができました。
最近各都市に増えてきたこのタイプのDayPassチケットは、一時滞在者にはとてもありがたいです。
UIは人間と機械の接点ですが、こうした1日券を発行するなどして、そもそもUIを利用する機会を減らす/無くすというのも考え方としてありでしょう。
交通系のUIに限らず言える話だと思います。究極のUIはUIを使わずとも目的が達成できること。そして、使うならば、UIの存在が透明化することではないかと思います。
このほかにも、いろいろな操作端末のUIを触りましたが、写真に撮っていなかったりするのがほとんどです。
ただ、全体の傾向として言えるのは、スウェーデンの各所のUIはとても使いやすかった印象があります。
困ったときに、人の目線がどこに行くか、色、フォント、配置、操作体系など、よく考えられていると思います。
次に使いやすかったのは、デンマークで、次にフィンランドがなと思います。
ドイツの様々な券売機は、表記はシンプルなのですが、「これは知ってて当然でしょ、だから説明しないからね。」みたいな印象です。極めて合理的で無駄が無い。
北欧のは、同じシンプルですが、「操作法の基本ルートは大きな字と色で書いておくから、仮に分からなくても、この通りやれば多少費用はかかるかもしれないけど、行くことに対する目的は達するから大丈夫。安心して。」みたいな印象です。
海外に行った後、成田に降り立って、成田エクスプレスの切符を買おうとしても、券売機のUIが複雑で、少し困ったことがあります(嘘ではなく・・・)
装置のUI、特に交通系のUIは各国の来訪者の第一印象を大きく左右するものであると感じます。